ゼロ年代が終わり、各所で総括めいた特集が組まれている。俺もその小さな波にのって、「ゼロ年代映画ベスト」を考えてみた。

ゼロ年代ベスト】(順不同)

 が、実は2000年4月にW大学SK学部に通うために上京した俺の映画体験は、すっぽりゼロ年代と重なっている(それまでは熱心に映画を観ていなかった。というか、高校時代に暮らしていた下宿先にはテレビなどなかった)のだから、いっそのことゼロ年代に限らずオールタイム・ベストも思いつくままに考えてみた。
 この手の排除/選別の作業によくある「このリストも明日になれば変わるかもしれない」的な逃げゼリフは吐きたくない。早晩変わることのないリストだ。小津もフォードもルノワールも、ムルナウもラングもブレッソンも登場しない、愛した女でも敢えて別れを選ぶという「男の中の男」のリストだ。心して読まれよ。

【オールタイム・ベスト】(順不同/実は12本!)