2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『トゥルー・ライズ』(1994/ジェームズ・キャメロン) [,w300] 120億で400億稼ぐキャメロンは、超一流のファンド・マネージャーだ。アクション・コメディの傑作だが、「核」が映画の小道具のひとつとなり下がった時代の幕開けでもある。

漱石は東京大学の英語教師時代に「I love you」を「我汝を愛す」と和訳した生徒を叱責した。「"月がきれいですね"とこれからは訳すように」と。漱石を考える上で貴重な逸話である。勘違いしないでほしいのだが、日本人の奥ゆかしさを説いたわけではない。倫…

『文鳥・夢十夜』(1908/夏目漱石) 余は「思い出す事など」に於いて漱石の底知れぬ孤独を感じた。所謂「修善寺の大患」と形容される出来事の随筆である。漱石の孤独を思えば、余の孤独など屁の突っ張りにもならぬ。たとえ30分にせよ、一度死んだ人間はもは…

余は好意の干涸びた社会に存在する自分を甚だぎこちなく感じた。 人が自分に対して相応の義務を尽くしてくれるのは無論有難い。けれども義務とは仕事に忠実なる意味で、人間を相手に取った言葉でも何でもない。従って義務の結果に浴する自分は、有難いと思い…

his girl friday

『エイリアン2』(1986/ジェームズ・キャメロン) [,w300] エイリアンから逃れることをメインプロットに置きながら、サブプロットして孤児のニュートと疑似家族を形成する。という近年のハリウッド大作で原型となった。いささかスピルバーグ的。キャメロン的…

昨日は第39回神楽坂まつりで阿波踊りをしこたま楽しんだ。現代風のアレンジ?なのか思いのほかダイナミックなダンスに心から楽しめたのだが、運営委員会のオヤジがすげぇうるさくて、9時になったら祭りが終わるだの車が通るから車道を歩くなだの何回も叫んで…

『エイリアン』(1979/リドリー・スコット) [,w300]

『ターミネーター』(1984/ジェームズ・キャメロン) [,w300] わずか2年後にこの変貌。まず全体的な設定(Situation)が提示されて、主人公はその中で否応なく行動(Action)させらえる。その結果として、最初の設定自体が変化してカタルシス、というか終止…

『殺人魚フライングキラー』(1982/ジェームズ・キャメロン) [,w300]

ブライアン・デ・パルマも今年で70歳だからもう新作も多くて3本ぐらいじゃないかと思っていて、ここ1ヶ月で総括的に現在観られる作品をすべて観たのだが、『Greeting』で「いきなりヌーヴェル・ヴァーグかよ!」と出鼻を挫かれ、「ヒッチコックしか出てこな…

沖縄から帰りました。東京のほうが暑いじゃない!

今日の夕方から3泊4日の沖縄旅行に行ってきます。男4人組。置き土産としてこのブログのタイトルでもあるジョン・カサヴェテス監督の『ラヴ・ストリームス』のトレイラーをアップしておきます。カサヴェテスとジーナ・ローランズ夫妻が主演するこの至上の愛の…

『こわれゆく女』(1975/ジョン・カサヴェテス) [,w300]

一時的にブクログの棚がドラゴン・アッシュで埋め尽くされましたが、気にしないでください。

少し前のことだが、6/26にジャンヌ・バリバールのライヴを観た@西麻布スーパー・デラックス。月に1回もライヴに行かないのであまり手放しで褒めることは控えたいが、彼女の美しさ。つまり、横から眺めたときの、スリットの裂け目から伸びた美しく肉感的な生…

はてなのブログで村上龍についての感想で、村上春樹と比較して「春樹はいいけど、龍はダメ」や「春樹は好きだけど龍は合わない」なんて感想が目立つ。同じ名字という理由で比較しても、まったく不毛というほかない。

『明日できることは今日はしない—すべての男は消耗品である。Vol.5』(1998/村上龍) そういえば、少し前に"Men Are Expendable"のVol.5『明日できることは今日しない』を再読した。同じタイトルのビジネス書があるので買うときには注意してください。 ちょ…

いつの間にかこのブログも10万アクセスを突破していました。 これからはもう少し真面目に書こうと思います。よろしくお願いします。

『夏時間の庭』(2008/オリヴィエ・アサイヤス) 『クリーン』(2004/オリヴィエ・アサイヤス) [,w300] [,w276] 恥ずかしながら初アサイヤス@早稲田松竹。『夏時間の庭』は傑作だし、『クリーン』もそれに引けを取らない内容だったけど、マギー・チャンの…

『カジュアリティーズ』(1989/ブライアン・デ・パルマ) [,w300]

『すべての男は消耗品である。Vol.6』(2001/村上龍) このエッセイ集をつまらないと言う人がいる。文句があるなら村上龍に直接言わなければ意味がない。 日本のメディアは、国民に「わからせる」という絶対的な使命を持っている。知らせるのでも伝えるので…

今月から生活力を1レベル上げた。まずクレジット・カードをアメリカン・エキスプレスからANAカードにした。ANAにVISAがついてVIEWとSUICAもおまけに付いた最強カードだと自負している。「じぶクリニック」している。SUICAにVISAが付いたのか、VIEWにANAが付…

『マルクスの現在』(1998/柄谷行人・浅田彰) ケマーさん、再読したいから早く返して! マルクス〜アルチュセール〜廣松渉〜ネグリまで。浅田彰の美しすぎる解説&年譜付き。視座を考える。自分がどんな場所で考えているのかを考えるために。マルクスの現在…

『①死なないこと②楽しむこと③世界を知ること—すべての男は消耗品である。Vol.4』(1995/村上龍) 村上龍のエッセイを最近読みなおしている、小説は止まっちゃったけど。リュウとタニザキの2本立て。もう15年くらい前のエッセイね。いやぁ、おもしろい。そし…

『カリートの道』(1993/ブライアン・デ・パルマ) [,w300]

『虚栄のかがり火』(1990/ブライアン・デ・パルマ) [,w300]