古典は解説書などに頼らず原典に当たる必要がある。「まんがで読破」してもそこには「意味」と「解釈」と「物語」と「部屋」と「Yシャツ」と「私」しかない。むしろマルクスが書いていないこと、書かなかったことを汲みとる、そしてこの古典がよくできた小説のように面白いことを体験する。その読みこそ「可能性の中心」と呼ばれる。本書を読んで「プロレタリアートとして団結せねば!」と考える人がいたら、単なる楽天家と言うほかない。楽天家は夢想家よりタチが悪い。楽天の三木谷氏は勃ちは良さそうだがタチは悪そうだ。要再読。

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)