キャメロンの集大成的作品。"宇宙"がスピルバーグとルーカスの寡占状態だった80年代末、熟慮の末に辿り着いた"深海"。じゃあ海はオレのものだ!と言わんばかりの171分。思えば監督第1作で海からピアニアが飛んできて人間の喉を喰いちぎる、というおバカ映画を撮っている。そんな戦略家キャメロンの深海も数百ワットの光に照らせば、ほとんど『未知との遭遇』になる。そしてこの"深海"への新規参入がのちに『タイタニック』という巨万の富を築く。でも基本構造は『ターミネーター』ね、それは不変。