[,w300]
 何度見直しても傑作。同じイメージが何度も繰り返し出てきて(サンフランシスコ警察のバッジ、十字架、階段、立ち上がる煙)、登場人物がほとんど水平に配置されず、高低差を付けて配置される。そして、必ず「高い」位置にいる人物が優位に立つ。画面を見ればこの映画の構造が一目瞭然なのだが、それがたいてい一度見ただけでは確実に見落としてしまう。映画を見ることがこんなに簡単で、かつこれほど難しいということを端的に教えてくれる作品は他にない。ベトナム戦争後の陰惨なアメリカというひどく重たいムードも◎。