• 『潤一郎ラビリンス(11) 銀幕の彼方』(谷崎潤一郎

 「私は、自分がかねてから憧れて居た活動写真の仕事に関係するようになったことを、その歓びを感謝せざるを得ない!」
 モダニスト谷崎万歳!1917年の『人面疽』はまさしく映画が生まれてからしか書けなかった小説であり、1921年に日本で公開された『カリガリ博士』を遥かに予告している。