「けっして変わることがなく、変わりたくても変われず、変わったと思っても実は変わっておらず、だから今も変わっていなくて、これから変わ(れ)ることもない」日本という「悪い場所(椹木野依)」での80年代からゼロ年代までの思想変遷を辿る佐々木敦の『ニッポンの思想』を、第93代内閣総理大臣誕生の日に読了。
 中沢新一について少し調べたかったので購入。80年代には4人、90年代には3人、ゼロ年代には東浩紀1人を取り上げている。個人的には福田和也は不要だと思う。新書的な内容で知識を得るにはいいが、この知識はどこにも使えない。真偽はともかく「読むこと自体の快楽」を標榜する人にとっては「北斗の拳」以下である。

ニッポンの思想 (講談社現代新書)

ニッポンの思想 (講談社現代新書)