広辞苑のようにブ厚いこの5冊の書物が「マンガ」という表現形式を持ったのは幸運だった。「マンガである」という二義的なメッセージによって、少しだけ気軽に読めた。これが小説や映画だったら、気が滅入って死にたくなっていたかもしれない。9・11前に同時多発テロを描いたことはさておき、ラスト近くにモンちゃんの生い立ちを描いたのは失敗だと思うが、そんな小さなことも忘れてしまうぐらいの大作である。守るべき命と葬るべき命の選択してはならねえっス。正解なぎ問いを考えぬいでこそ人間ではないが?

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)