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 再見。邦題から想像すると決闘シーンが見せ場のように思えるが、原題(my darling clementine)をそのままに「愛しのクレメンタイン」が内容には合っている。つまり、保安官アープ(ヘンリー・フォンダ)とクレメンタイン(キャシー・ダウンズ)の恋愛模様が物語の後半から軸になる。見どころは多いが、物語の構造としてやや歪で、クレメンタインが登場するのが映画が始まって半分を過ぎたところ、そのあたりが『プライベート・ライアン』を思い出してしまう。チワワ(リンダ・ダーネル)の手術シーン(素晴らしい照明)と追跡シーンの対比効果など、細部が光る。だが『駅馬車』には程遠い。